2011年10月17日月曜日

塊炭飴 (北海道赤平市)


対象商品
「塊炭飴」(北海道赤平市)
 赤平市がかつて産出していた塊炭の形と色調、光沢になぞらえた飴菓子。原料は北海道特産のビート糖とカッシャ(ニッキ)。
製造者:石川商店

商品コンセプト
 見た目、味、ネーミングなどの印象から、この商品のコンセプトは「無骨な男が好む飴」だと思いました。
 塊を砕いたままの石ころのような形状、女性や子供が好む甘さ一辺倒の味とは違うニッキのきいたパンチのある味、「塊」「炭」というお菓子らしからぬ無愛想なネーミング…などから、人に媚びず勤勉で実直でまじめなキャラクターを連想します。戦後の高度経済成長を支えたのは“こういうオトコたち”だったのでしょう。とにかく、リアルなユーザー像が浮かぶ商品だと思います。

プロモーションをするとしたら
 2006年にポッカコーヒーが「オッサン。」というキャッチコピーでキャンペーンをしていました。タレントに柔道家の吉田秀彦さんを起用し、メッセージは「まっすぐに生きる男たちへ。あなたたちこそカッコいい!」でした。
まさにこのターゲットとメッセージが「塊炭飴」のプロモーションのヒントになると思います。
 例えば、「無骨な男」のイメージターゲットを、いわゆるガテン系の現業職の人々と設定すると、そのターゲットのタッチポイント(ブランドとユーザーの接点)でのサンプリングやポスターなどでの露出が有効だと思います。
 例えば、(イメージとしての)駅裏のスナック街というタッチポイントにフォーカスし、カラオケーメーカーとタイアップするプロモーション(サンプリングやステッカー等)…などのアイデアが浮かびます。

地域産品の商品開発にあたって参考になる点
 「塊炭飴」は、このブログで取り上げた「コウノトリ育む米」「よいとまけ」などと同様に、地域の個性や資産をダイレクトに商品に反映させているケースだと思います。
 「この地域産品は、どこの地域のどのような商品なのか」という流通やユーザーの問いかけに対して、商品を提示するだけですぐにわかっていただけることが、この種の商品の大きなメリットだと思います。類似商品、競合商品が多い地域産品マーケットでは、これは大きなアドバンテージになるのではないでしょうか。
 また、コンセプトを人間の性格やキャラクターに設定した場合、ターゲットの設定とそれにそったプロモーションのプランニングがスムーズにできることもわかりました。逆の発想をすると、今注目を集めている人のパーソナリティをあぶり出してコンセプトメイキングを行い、それにあった製品開発(素材や製法を組み合わせるなど)も大いにありえると思いました。


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